ジャンル | 百合系ショート・ミステリアドベンチャー |
開発元 | el dia |
プラットフォーム | Switch |
プレイ時間 | 4時間程度 |
こんなゲーム | 推理しながら人が人に惹かれていく様を見届けよう |
積んでいたゲームを片付けた開放感。あると思います。
神田アリスも推理スルについてはジャンルが全てを説明していると思う。弓道部の少女神田アリスが、ひょんなことから茶道部の佐和良義宝珠先輩と出会い、学園で起きるちょっとした事件の顛末を推理していく、というお話だ。
シナリオ担当の志水はつみ氏が同じくシナリオを担当した『flowers』シリーズなどをご存じの方からしたら、何をするのかが分かるかと思う(舞台設定はかなり異なるけれど)。選択式のビジュアルノベルで、選び方によってストーリーが変わるほかに、事件の顛末がどういったものかを何度かおおよそ3択で選び、外したらゲームオーバーになってしまう。謎自体は前提知識を必要としないもので、最悪総当たりをすればよいのでなんとかなるだろう。
このゲームで個人的にかなり気に入っているのは、やはり茶室の雰囲気だった。メインビジュアルにももみじが出てきているが、秋の雰囲気たっぷりの中にカラスの濡れ羽色というべき黒い長髪の美少女が、和服姿でたたずんでいる姿は、それを聞いただけで絵になることが分かるだろう。そのうえ目が赤くなることがあるのだ。うーん、映える。メインキャラが金髪で小柄なのも個人的に刺さるところだった。ちなみにキャラデザの春夏冬ゆう氏といえば、個人的には『じんるいのみなさまへ』を思い出す。けれどまあそれはいいでしょう。
起きる事件もそれほど派手なものではなく、トロフィーが誰かに壊されたとかなぜか嫌われてしまったとか、そういった日常の延長にあるもので、語り口としても緩やかに進んでいく。それほど長い物語でもないので、気軽に手を出せるのもいいところだろう。
やさしい物語に触れたければお薦め出来ると思う。
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